このページについて
このページは圏論について解説することを目的としたページです。2013年くらいから、私が勉強したことを順次まとめて公開しています。
元々圏論についてはそれ以前から知っていましたが、「言葉として非常に便利なもの」という認識でした(参考: 圏論とは何か – はじまりはKan拡張)。ところがある日、ある人に圏論を教えてもらい、圏論はそれ自体が非常に面白いものだということが分かりました。それを紹介し、圏論の面白さを知ってもらうことがこのページの目的です。
特にKan拡張と呼ばれるものについては「全ての概念はKan拡張である」という言葉が生まれるほど様々なことが知られており、圏論が面白い点の一つだと感じています。そこでこのページではKan拡張に重点を置いた記述をしていて、特に第2章がメインコンテンツとなります。ただ、Kan拡張を学ぶにはいくつか必要な知識がある為、それを第1章という形で説明しています。第0章は圏論を全く知らない人向けの説明となるので、普段の数学で圏論に馴染みのある方は、第1章から読んで問題ありません。
また、このページでは代数学や幾何学の例を「知ってる人向け」に出すことがあります。「知ってる人向け」なので詳しい説明は書いてありません。こういう例は、もし知らなければ読み飛ばしてもらって構いません。
コメント
圏論第0章の普遍性ですがPDF版18Pの上から3行目「k∘p=k∘q」は「p∘k=q∘k」になるのではないでしょうか.
ありがとうございます。直しました。
limit.pdf について, 4ページ第1行の「Δf◦π」は「π◦Δf」になるのではないでしょうか.
その通りですね。後日直します
limit.pdf について, 4ページ下から2行目の「|_| _{f∈Mor(J)} T(cod f) → |_| _{j∈Ob(J)} Tj」は「|_| _{f∈Mor(J)} T(dom f) → |_| _{j∈Ob(J)} Tj」になるのではないでしょうか.
limit.pdfについて, 7ページの一番下の図式の「T(i2,j0)」は「T(j2,j1)」になるのではないでしょうか.
ありがとうございます。直しました。
dual.pdfについて、命題11の証明で、射g,hの取り方はf・g=f・hではないでしょうか.
ありがとうございます。直しました。
米田の補題の定理6についてですが、ψ⚪︎φ=idを既に示しているので、そちらを使った方が良いのではないでしょうか。
遅くなりすみません。
よく分からないのですがψの自然性を示す方が簡単という事ですか?
普遍性の説明の例1のh(a)=(p0(a),p0(a))とあるところですが正しくはh(a)=(p0(a),p1(a))ではないでしょうか。
ありがとうございます。直します。
limit.pdfの2ページ目、例 2について
⟨a, b⟩ ∈ C × C から ∆ への普遍射⟨f, g⟩: ⟨a, b⟩ → ∆c が存在したとする.
ではなく
C × C の射⟨f, g⟩: ⟨a, b⟩ → ∆c が存在したとする.
ではないでしょうか
そこは普遍射であっています(普遍射<c, <f, g>>を単に<f, g>と略記しています)(普遍射でなければ後の話が合いません)
随伴関手のpdf 2ページ目で、
「同様のことが次の図式にも成り立つ.」
の図式に出てくる射gは、同ページ1ページ目で定義した射gと一致しますか?
関係ないです。
「圏論とは何か」p.8真ん中あたりの「\(x,y\in{}C\)に対して」は「\(x,y\in{}O(C)\)に対して」ではないでしょうか
はじめまして。こちらの説明文と図より、X = 77777, Y= 12345
の数をあてはめ、
X=77777 の2進数 10010111111010001 17ビット
Y=12345 の2進数 00011000000111001 17ビット
上記の2進数の ビットごとの排他的論理和演算 を行った結果
10001111111101000 2進数 17ビット が求まり、
X ⊔ Y = 73704 という値が出ました。
同時に、
k1 = 2進数 10010111111010001 17ビット
k2 = 2進数 00011000000111001 17ビット
も定まり、
h = 10001111111101000 2進数 17ビット とおき、
h○κ1=f、h○κ2=g
○ の中の符号は両式ともに プラス符号 + を当てはめ
論理和演算を行なっていきます。
h + k1 = f の論理和演算式
10001111111101000
10010111111010001
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
10011111111111001
h + k2 = g の論理和演算式
10001111111101000
00011000000111001
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
10011111111111001
両式 論理和演算結果が一致したので、これを10進数に変換
してあげれば Z の値が求まります。
10011111111111001 ➡︎ 81913
よって、 Z = 81913 となり、
以上が理論的に導きだされた、壱大整域 ホームページさま
管理人さま への ご報告とさせて頂き、失礼致します。
つきまして、皆さまへお詫びさせて頂きます。
なにぶん、数学に知識が無いものが圏論に手を出してしまい、
大変申し訳ない思いです。コンピューターの専門学校に通っていたもので、
すみませんでした。何かにお役立てください。
圏論ではこの図を、
* X、Y が与えられたとき、
* 特別な X ⊔ Y と、κ1、κ2 がとれる。
* どう特別かというと、ほかに Z とf、g というものが現れたとき、
* 図を可換にする (h○κ1=f、h○κ2=g)ようなh がただ1 つ定まる
kan_extension.pdfのp7において、
「特に F^{-1} ┤F^‡: \hat{C} → \hat{D}である.」とありますが、
正しくはCとDが逆になるのではないでしょうか。
確かに……ありがとうございます
enrich.pdfのp64のエンドの定義について、
BEnri等での定義に比べて条件が真に弱いので
例79の一番上の同型が一般には成り立たないです。
今のendの定義だとenrich.pdfの命題58も一般には成り立たないです(何度もすみません)。
ありがとうございます。確認してみます。
PDF「コンマ圏」2 ページ目、例 5、3 段落目、2 行目の最初なのですが、「f : * -> Pc」という部分があります。この段落の 1 行目に「1(*):=1」とあるので、「f * 1 -> Pc」が正しいのではないかと考えたので、質問させていだたきます。
f: 1→Pc が正しいですね。ありがとうございます。
上で指摘のあったエンドの話を全面的に直したので多分正しくなったと思います
1.4極限のpdf、6ページ目の一つ目の四角の中です。
一文目「f: j→k を J の射とする.」ではないかと思います。
またこれ以降、最初に ν と書いていたものが i に変わってると思います。
↑ 古いバージョンを見ていました。i の方は修正されていました」、申し訳ありません。
↑ 何度もごめんなさい。同じページの2つ目の四角の中がまだ i になっています。
PDFを読ませていただいております。ありがとうございます。
細かいことですが、第1章「極限」の9ページ目の四角の中で、p, h, k が混同されていると思います。
kan_extension.pdfのp21の2行目左辺で、Set^Cでの射集合をとっていますが、Set^Dでの射集合ではないでしょうか。
第0章の
位相空間が同型⇒基本群が同型
と書かれていますが位相空間に対して同型という概念を入れる意味があるのでしょうか?
個人的には位相空間が同相⇒基本群は同型な気がします.
圏論第0章の「集合と写像のなす圏」という例で
射の合成g〇fのgについて何も記述されていないのですが
gはYからZへの写像gで,dom(g):=Y cod(g):=Zと定めているのでしょうか?
スライス圏の定義で2番目の条件は正しいでしょうか?
スライス圏の定義は正しいと思います。
圏Cの対象がa,b,xの三つ。射が恒等射が三つf,f`:a→x,
g,g`:b→x,h:a→bの計8本合成をf=gh,f`=g`hと定めた圏Cに対しスライス圏C/xを考える。
この時C/xの対象はf,f`,g,g`の四つ。hはfからg,f`からg`への射なのでf=dom(h)=f`となりまずい気がするのですが
圏論とは何かのpdf8ページに|Hom(a,b)|=1とありましたが|Hom|の意味はなんでしょうか?
>スライス圏
なるほど。
その場合、普通はh: f→g とh: f'→g' は区別して異なる射と考えると思います。
(厳密にやるならスライス圏の射の定義を3つ組にするなど。)
> |Hom(a, b)|=1
|X|は集合Xの濃度を表す記号です。
管理人さん、有限集合Aの元の数の書き方は|A|か#Aですが圏論では管理人さんの||を採用しているのですね
#を使うか | | を使うかは好みの問題で、人によります。圏論は関係ないです。
管理人さん、回答ありがとうございます。
随伴かんしゅのpdfの可換図でq◦-と書いてますがqではないでしょうか?
full subcategory の定義ですが任意のa,bはCの対象ですか?
>随伴関手の可換図式
どこのことか分からなかったので教えてもらえると助かります。
>full subcategoryの定義
Cの対象です
圏の構成例のPdfですが部分圏の定義はCの射においてのドメイン、コドメインがDの射においてのドメイン、コドメインと一致と書くべきではないでしょうか?
>ドメイン、コドメイン
現在既にそのように書いているつもりですが、別の解釈に仕方が可能ですか?
ただドメイン,コドメインと書かれてもCのなにに対してのものかわかりにくかったので指摘させていただきました.
管理人さん,遅れました.随伴関手のpdfになります.最初のほうの可換図式になります.
自然変換、関手圏のpdfの例3ですが、白抜き0は空圏で、白抜き1は対象が1つで射も1つのことでしょうか?
返信遅くなりました。
>随伴関手のpdf
最初の図式であれば、Hom集合の間の写像ですから正しいです。『米田の補題』のPDFを参照
>白抜き0は空圏で、白抜き1は対象が1つで射も1つ
そうです。『圏論とは何か』のPDFを参照
返信ありがとうございます。
普遍性のPDFの例4ですが
不等式が射になっているのですか?
またuがinfであることは(2)より下界がいえて
(3)よりuが下界の最大元であることをいっているのでしょうか?
どうして直積が存在しない可能性があるのでしょうか?
>不等式が射になっているのですか?
『圏論とは何か』のPDFを参照してください。
>どうして直積が存在しない可能性があるのでしょうか?
一般に下限は存在するとは限りません。
管理人さん、回答ありがとうございます
不等式が射ということでなく
順序を保つ射ということですね。
例4の具体例として
対象を整数0.1.とし射をi→j for i≦j
とでもすればよい。
モデル圏のpdfでコファイブレーションの合成の証明があります。
fがpに対してliftをもつと書かれていますが、可換図式はどれになりますか?
モデル圏において、identityはweak equivalenceでありcofibrationでありfibrationでしょうか?
モデル圏pdf 命題5
においてプッシュアウトの射はb→b直和uもcofibrationになりますか?